時間が経った火傷跡を目立たなくする5つの治療法・費用を徹底解説

時間が経った火傷跡を目立たなくする5つの治療法・費用を徹底解説

この記事でご紹介すること

火傷をしたときは、すぐに適切な処置をすることで跡が残りにくくなります。しかし、火傷の程度や処置によっては、数年経っても火傷跡が残ってしまうことがあります。

時間が経過してケロイド状になった火傷跡や、変色した部分を目立たない状態にしたいという声は多数あります。現在では様々な治療方法で、火傷跡をきれいな状態にすることが可能です。

ここでは、火傷の程度や段階によってどのような治療が必要になるのか、時間が経った火傷跡をきれいにする治療法や費用を解説していきます。

火傷とは

火傷は、医学的には熱傷と呼ばれ、熱によって皮膚や粘膜を損傷した状態を指します。高い温度の液体や固体に皮膚が一定時間以上接することで起こります。

火傷はほかの外傷と異なり出血はほとんどありませんが、直後から発赤・腫れといった症状が現れます。深く火傷した場合は水ぶくれとなり、数日間症状が進行します。痛みはじわじわと強まりますが、深くまで火傷している場合は逆に痛みを感じないこともあります。

火傷が深く広範囲にわたるときはショック状態となることもあり、傷の治療にくわえて、点滴などの全身治療が必要になる場合があります。

火傷の種類

火傷は重症度によって、次のように分類されています。

Ⅰ度熱傷(表皮熱傷)

Ⅰ度熱傷は、皮膚表面にある表皮が火傷をしている状態です。赤みやむくみが出て痛みは強いものの、通常は治療をしなくても数日以内に治り傷跡は残りません。

Ⅱ度熱傷(真皮浅層熱傷、真皮深層熱傷)

Ⅱ度熱傷は、水ぶくれができている火傷で、深さによって2つに分類されます。

真皮浅層熱傷は真皮の浅いところまで火傷している状態で強い痛みがあります。通常は1~2週間ほどで治り、火傷跡はほとんどの場合残りませんが、色素沈着が見られる場合もあります。

真皮深層熱傷は真皮層まで火傷が到達している状態で、神経や血管、皮脂腺などにも障害が起きるため、痛みはさらに強くなります。通常は3~4週間程度で治りますが、多くの場合、火傷跡が残ります。

Ⅲ度熱傷(皮下熱傷)

Ⅲ度熱傷は、皮下組織まで火傷がおよんでいる状態です。血管や神経が壊死するため皮膚が白色または黒色になり、痛みは感じません。自然治癒が難しく、通常は治癒するまで1カ月以上かかります。ケロイド状やひきつれがある火傷跡が残りやすくなります。

火傷をしたときに行う治療の段階

火傷の治療は、時間の経過によってとるべき方法が異なります。火傷直後には応急処置、その後の症状の進行を防ぐ初期治療、火傷の跡に皮膚ができたあとの治療というように、段階を追って治療を行います。詳しく見ていきましょう。

応急処置

火傷をしてしまった場合は、まずはすぐに冷やすことが大切です。水道水などで15~30分間ほど冷却すると、症状の進行が抑えられ痛みも緩和します。洋服を着ている場合は脱がずに、その上から流水などで冷やすようにします。無理に脱いでしまうと、皮膚が剥がれ、火傷跡が残りやすくなります。

火傷の進行を防ぐ治療

応急処置を行ったあとは、症状の進行を抑えるための治療を行います。また、感染症を起こさないようにすることも重要となります。皮膚を保護する軟膏を処方するほか、感染症を防ぐ抗生剤の投与、治癒力を促す薬剤の処方などが行われます。重度の場合は、手術を行うこともあります。

この初期治療を適切に行えるかどうかで、火傷跡の状態に大きく影響します。ネット上にある民間療法などには不適切な情報も含まれているため、自己判断せずに医療機関を受診することが重要です。

皮膚が再生されたあとの治療

火傷が治癒する過程で、皮膚細胞が再生して傷を覆うことを上皮化といいます。比較的火傷が浅い場合には、上皮化とともに治癒します。

深い火傷では、ケロイド状に盛り上がる火傷跡やひきつれ跡が残りやすくなるため、これを予防するための治療や経過観察を行う必要があります。

また、火傷が深い場合は、数週間以上の時間をかけて徐々に皮膚が厚くなっていきますが、その過程で痛みや痒みを生じることがあります。とくに皮膚が乾いてくると痒みが強くなるため、この時期に傷跡を引っ掻かないようにすることが大切です。

時間が経過した火傷跡の治療方法

火傷をしてから時間が経ち、皮膚に火傷跡が残っている場合は、以下の治療法で目立ちにくくすることができます。

ただし、火傷跡の状態や大きさ、肌質などによって適した治療法は異なります。カウンセリングなどで医師に相談してみることをおすすめします。

レーザー治療

火傷跡のレーザー治療では、エルビウムヤグレーザーとフラクショナルレーザーの2種類の医療レーザーが使われています。それぞれの特徴を見ていきましょう。

エルビウムヤグレーザー

エルビウムヤグレーザーは、皮膚の表層部分を薄く削り取ることで火傷跡を目立ちにくくする治療法です。皮膚には治癒力が備わっているので、削られた部分を修復するため新たな皮膚に生まれ変わります。この過程において、徐々に火傷跡が目立ちにくくなっていきます。

エルビウムヤグレーザーは、周囲の皮膚組織に与えるダメージが少ないため、削り取った部分が治癒するまでの期間が短くなっています。照射時の痛みもほとんどなく、体への負担が少ないというメリットがあります。

レーザー照射後はすり傷のような状態となり、3日程度でかさぶたができます。その後、かさぶたが自然に剥がれ落ちて、新しい皮膚に生まれ変わります。個人差はありますが、3カ月から6カ月程度で周囲の肌の色になじんで目立たなくなります。

フラクショナルレーザー

フラクショナルレーザーは、皮膚の表面にミクロ単位の極小さな穴を複数開け、皮膚の治癒力を利用して火傷跡を目立たなくする治療法です。

皮膚は、レーザーによって開けられた微細な穴を埋めるため、収縮しながら再生します。これによって、凹凸ができている皮膚を平らな状態に近づけることが可能になっています。火傷跡治療のほかにも、凹凸があるニキビ跡の治療に使われることもあります。

レーザー照射時は痛みをともなうため、表面麻酔や局所麻酔を使うこともあります。施術当日は赤みや腫れが出ることがありますが、2~3日程度で和らぎ、少しずつ新しい皮膚が再生されます。

1週間程度で点状のかさぶたができ始めます。状態によりますが、3カ月から6カ月程度で、周囲の肌になじみます。

再生療法

再生療法は、自身の細胞組織をダメージがある部分に移植することで、回復力を高める治療法です。火傷跡の治療では、PRP再生療法とリジェネラ再生療法が行われています。それぞれの特徴を見ていきます。

PRP再生療法

PRP再生療法は、血液中の血小板を利用して損傷した部分の回復を促進する方法です。血小板には止血作用があるほか、コラーゲンなどの生成に関与し、傷ついた細胞組織を強く回復していく力があります。治療では、採取した血小板を損傷している部分に注入します。自分の血液を使うので、副作用の心配はほぼありません。

レーザー治療や切除法といった治療法とPRP再生療法を組み合わせることで、皮膚の修復力が高まり、傷跡をよりきれいな状態に近づけることができます。火傷直後の場合は、皮膚の回復を早め、火傷跡を残しにくくするために用います。

リジェネラ

リジェネラは、健康な皮膚から成長因子を採取し、ダメージがある部分に注入することで治癒力をアップさせる再生療法です。成長因子は皮膚の生まれ変わりを促すもとになるもので、傷ついた組織を力強く修復しながら健やかな肌を育てていきます。

自分の細胞組織を使うため副作用の心配はなく、安全性の高い治療法です。シワやたるみを改善するなど、美容分野でも人気が高い施術です。

切除法

切除法は、火傷跡がある部分の皮膚を切り取り、周囲の皮膚を引き合わせて縫合する治療法です。ケロイド状に盛り上がった火傷跡やひきつれ跡を目立たなくしたい場合などに用いられます。

火傷跡が広範囲の場合や、火傷がある部位の皮膚が伸びにくい場合は、複数回に分けて分割切除することもあります。再生療法と組み合わせることで、縫合跡をより短期間できれいに仕上げることができます。

皮膚移植法

皮膚移植法は、火傷跡がある部分の皮膚を切り取り、別の部位から持ってきた皮膚を移植する方法です。火傷跡が広範囲にわたっていて、切除法が難しい場合に選択される治療法です。移植のために持ってくる健康な部分にも傷跡が残ってしまうデメリットがあります。

ケナコルト注射

ケナコルト注射は、ステイロイド剤をケロイド状に盛り上がった部分に注入することで、へこませる治療法です。ケロイド体質の方の場合、切除法を用いると、傷跡がさらに大きなケロイドになってしまうことがあります。こうしたケースでは、ケナコルト注射で対応していきます。

ただし、ケナコルト注射は効果が高い反面、効きすぎると逆に陥没してしまうことがあります。そのため、ケロイドの状態を見極める医師の技術力が問われる治療といえます。

ケロイド状の皮膚は硬くなっているため、ケナコルト注射では強い痛みを感じます。患部の状態に合わせて、複数回の治療が必要になります。

火傷跡の治療にかかる費用

火傷跡の治療は、大きさや状態によって費用に大きな差が出ます。ここでは、おおよその目安となる費用相場を紹介します。正確な料金を知りたい場合は、カウンセリングなどを利用して確認してみましょう。

なお、火傷跡の治療は基本的に自由診療となっており、保険は適用されません。

レーザー治療の費用

エルビウムヤグレーザー

1㎝あたり/1回
A院:15,000円
B院:38,000円
C院:50,000円
D院:10,000円

フラクショナルレーザー

1㎝あたり/1回
A院:22,000円
B院:40,000円
C院:50,000円
D院:40,000円

再生療法の費用

PRP再生療法

1回あたり
A院:80,000円
B院:50,000円
C院:60,000円
D院:40,000円

リジェネラ

1カ所あたり
A院:250,000円
B院:300,000円
C院:280,000円
D院:100,000円

切除法の費用

1㎝あたり
A院:60,000円
B院:48,000 円(2cmまで)
C院:60,000円
D院:50,000円

皮膚移植法の費用

1㎠あたり
A院:75,000円
B院:60,000円
C院:80,000円
D院:40,000円

ケナコルト注射の費用

0.1ccあたり
A院:20,000円
B院:12,000円
C院:10,000円
D院:10,000円

まずは専門の医師に相談することが大切

火傷跡があると薄着の季節におしゃれを楽しめない、人の視線が気になるなど、日常のなかで憂うつな気持ちになってしまうことがあります。一人で悩みをかかえず、まずはクリニックのカウンセリングを受けてみるなど、相談してみることをおすすめします。

火傷跡の治療では、状態によって適した方法が変わります。また、それぞれの治療法にはメリット・デメリットがあります。医師の診断を受け、疑問や不安が残らないようしっかり確認したうえで治療に臨みましょう。

火傷跡は早期に適切な処置をすることで跡を残しにくくなります。火傷をしたら、まずは焦らず、正しく対処することが大切です。

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