まず知っておきたい、子供のワキガの基礎知識と治療法とは?

まず知っておきたい、子供のワキガの基礎知識と治療法とは?

この記事でご紹介すること

思春期のお子様を持つ親御様の中には、「もしかしたら、自分の子供はワキガかもしれない」あるいは、「自分がワキガだから子供にも遺伝するのでは?」と心配されている方も多くいらっしゃるかと思います。

ですが、もしお子様にワキガの疑いがあっても、しっかりと適切な対処を行えば症状は改善することが出来ますのでご安心ください。

子供のワキガ治療で大切なことは、親子で取り組んでいくことです。
そうすることで、治療を早められ、お子様の心理的不安や負担を減らすことにも繋がります。

そのためにまずは、子供のワキガに関する基礎知識を知ることから始めましょう。

この記事では、子供のワキガの特徴や原因、具体的な対策や医療機関で実際に行われている治療法などについてご紹介します。

子供でもワキガになる

そもそもワキガとは、脇下や陰部から特有の強い臭いを発する体質のことを言います。
ワキガは、疾患として認められています。そのため、保険を適用するクリニックもあります。

ワキガに悩む人は、大人に多いと思われがちですが、実は子供でもワキガは発症します。

子供の場合、第二次性徴期に、ワキガの原因となるアポクリン腺と呼ばれる汗を出す組織の発達が活発になります。
そのため、脇毛などが生えてくる思春期の頃にワキガの疑いが出てくることがあります。

また最近では、食生活の変化などから、小学校高学年でこの第二次性徴が起こることも多く、以前に比べワキガで悩む子供の低年齢化が進んでいると言われています。

子供がワキガになる理由と遺伝について

ここでは、ワキガになる仕組みについて解説します。

ワキガ特有の「玉ねぎが腐ったような臭い」や「鉛筆の芯のような臭い」の原因となっているのが、「アポクリン腺」と呼ばれる汗腺によるものです。

汗腺には、タンパク質やミネラルを出す「アポクリン腺」と水分を出す「エクリン腺」という2種類が存在します。

私たちが一般的に汗と認識しているものは、エクリン腺が出す塩分を含んだ水分です。
幼少期には、エクリン腺しかないため、ワキガは発症しません。

しかし、思春期になると臭いの元となるアポクリン腺が発達し、そこから分泌される汗と皮脂が混じり、皮膚表面の細菌に混ざることで臭いを発します。

ワキガは遺伝による原因が大きい

子供のワキガは、成人のワキガと同じように遺伝による体質が大きく影響します。
両親や親戚にワキガ体質の人がいる場合、その子供もワキガになる可能性が高くなります。

両親のどちらかがワキガである場合、遺伝により50%の確率、両親ともにワキガである場合は、80%の確率と言われています。

生活習慣による影響は?

生活習慣による影響についてですが、食事内容によってワキガが突然発症することはありません。

ですが、動物性タンパク質や脂っこい食べ物を好んで食べる人は、ワキガの臭いが強くなる傾向があります。

子供のワキガの特徴は?

子供のワキガの特徴として、大人と同じような強い臭いや、衣服に黄ばみが着くことがあります。

特に、子供の場合、症状が強くなる可能性があります。
なぜなら、思春期はアポクリン腺の活動に関わる性ホルモンの分泌が安定していないためです。

また成長期の子供は、肉やファストフードなどの動物性タンパク質を好む傾向があるため、食事習慣により、臭いが強くなってしまう傾向があります。

子供のワキガの問題点

多感な時期にワキガを発症すると、子供を取り巻く人間関係などに影響を受けることがあります。
具体的な問題点としては、ソーシャルモラルに対して未発達であるために、いじめや不登校になってしまう子供もいます。

ワキガで悩んでいるお子様をお持ちの親御様は、お子様のメンタル面でのケアも考慮してあげる必要があります。

本人が臭いを気にしすぎているケースも

子供のワキガの低年齢化が進んでいる中、実際はワキガではないのにワキガだと思い込んでしまう子供も少なくありません。

自分をワキガだと思い込んでしまう原因の一つに、自身の臭いに対する他人からの反応を過剰に気にしてしまうことが挙げられます。

本当は、ワキガの治療が必要ないのにもかかわらず、医療機関を転々として治療を受ける方もいるほどです。

ワキガで悩んでいる場合もあれば、ワキガが原因でいじめられて、悩んでいるかもしれません。まずはお子様の話をしっかりと聞いてあげましょう。
その上で、本当に治療が必要かどうかを見極めることも大切です。

子供のワキガに適したセルフケア

子供のワキガの可能性が高いと思ったら、まず行いたいのがセルフケアです。
セルフケアを行うことで、症状の程度によっては問題が解決することもあります。
ここでご紹介する方法は、比較的症状が軽度な場合に有効です。

子供のワキガに適したケアには、次のようなものがあります。

デオドラント剤を使用する

ワキガの臭いは細菌の繁殖によって起こるため、「殺菌作用」と表記されているデオドラント剤を使用すると効果的です。

ただし、殺菌作用のある消臭剤は、皮膚のバリア機能にかかわる雑菌まで殺してしまいます。
特に、子供の肌はデリケートであるため、使用上に注意が必要です。

通気性がよく、臭いが残りにくい素材を選ぶ

ワキガの臭いは、ポリエステルなど化学繊維の衣類で広がりやすくなるという特徴があります。

脇に触れる下着は、通気性も良い綿や木綿などの素材を選ぶことも臭い対策として有効です。

正しい食生活

お子様の成長にお肉などに含まれる脂質や動物性タンパク質は欠かせませんが、ジャンクフードを連日食べるなど過度の摂取は、ワキガの症状を悪化させてしまう可能性が高いです。日本食など、健康的なバランスの良い食事を心がけると良いでしょう。

子供のワキガ治療にはどんな方法がある?

医療機関のワキガ治療は、子供でも受けることができます。

セルフケアをしても子供のワキガの臭いが気になるようであれば、医療機関でワキガの治療を受けることも検討してみましょう。

子供のワキガ治療を選ぶポイント

ワキガ治療は、その症状の程度によって、手段が異なってきます。

例えば、ワキガの症状が軽い場合は、注射による治療を選択し、症状が重い場合は手術による治療を選択することがあります。

しかし、思春期の子供は、ワキガの症状が安定していないこと、また、長い間安静にすることができないため、治療直後も日常生活とほぼ変わらず治療が出来ること、メスを使用しないため身体への負担が少なく、手術に劣らない治療効果を得れる「切らない治療」の選択を選ばれる方がほとんどです。

一般的な病院で行われるワキガ治療には、以下のような種類があります。

汗を抑える注射

ボツリヌストキシンと呼ばれる製剤を脇に注射する治療法で、いわゆるボツリヌストキシン注射と呼ばれる手法です。

交感神経の伝達を遮断し、汗の分泌を抑制します。
注射時は予防接種ほどの痛みで、子供でも受けることができます。
体への負担は少ない一方で、注射の効果は半年程度のため、定期的に治療を受ける必要があります。

切らない治療

医療機器を用いて、アポクリン腺とエクリン腺を破壊する治療法です。
機器によって、超音波、マイクロ波、ラジオ波など照射するものが異なります。

身体への負担が少ないので、子供でも治療を受けることが出来ます。
また、日常生活にも支障がほぼないため、学校生活にも影響がでません。
ほとんどの方は1回の治療で治療効果を感じることが出来る治療です。

ワキガ手術

皮膚を切開して、ワキガの原因となる汗腺を取り除く治療法です。

重症のワキガにも効果がありますが、脇に4センチ程度の傷跡が残るというデメリットがあります。(傷跡の大きさついては、あくまで一例であり、手術の中でもどの治療を選ぶのかにより、傷跡の大きさは変わってきます。)

また、手術方法によっては切除する皮膚が多いため、2週間程度の安静と脇の圧迫固定が必要になり、学校生活にも影響を与える可能性があります。
縫合箇所が剥離してしまうと、完治までの期間が長引いたり、目立つ傷跡が残ってしまう可能性があります。

切らないワキガの治療については、別記事「切らないワキガ治療とは?切らない治療を選ぶべき理由と治療成功の秘訣」にて、ご紹介しております。合わせて、ご覧ください。

こんな場合はどうすればいい?子供のワキガに関するQ & A

お子様にとっても、親御様にとってもデリケートな問題である「ワキガ」。
ここでは、親御様から寄せられる、よくある質問に対してお答えします。

Q.娘がワキガの臭いでいじめられています。まだ子供なのに、治療を受けさせるべき?


A.お子様がワキガの治療が必要かどうかは、お子様の意思を確認の上、まずは医師へ相談してから判断しましょう。

医療機関では、切らない治療などお子様でも安心して受けられるワキガ治療があります。
一方で、治療が必要な程の症状出ない場合や、恐怖心から治療を希望しないお子様もいらっしゃいます。
お子様とじっくり話し合って、治療をするかどうかを決めることが大切です。

Q.子供がワキガかどうかを確認するにはどうしたらいい?


A.子供の場合、両親が鼻を脇に近づけたりすることで、ワキガかどうかを判別することができます。ただし、治療を必要とするような症状かどうかを確かめるためには、専門医に相談することが大切です。

ワキガの特徴である強い汗の臭いや衣類の黄ジミは、健康な人でも見られるため、お子様がワキガかどうか判断しづらいものです。
そのため、まずは、お子様自身が本当にワキガかどうかを確認してみる必要があります。

そこで活用できるのが、「ワキガのセルフチェック」です。
ワキガに関するいくつかの設問があります。設問に1つでも該当する場合は、ワキガである可能性が高いと言えます。

・耳垢が湿っている
お子様の耳垢が湿っている場合は、ワキガの可能性があります。

・ご両親のどちらかがワキガである
ご両親のどちらか一人がワキガの場合は50%、二人ともワキガの場合は80%の確率で、お子様にワキガが遺伝します。

・衣類の黄ばみ
黄ばみは、ワキガだけが原因でないため断定はできませんが、運動着など衣類の脇あたりに黄ばみがある場合は、ワキガの可能性があります。

まとめ|心身共にケアすることが大切

子供のワキガは、悩んでいるお子様だけでなく、それを心配する親御様にとっても負担が大きくなりがちです。

一方で、ワキガ治療を家族の問題と捉え、信頼の出来るクリニックで適切な治療法を行えば対処出来るものでもあります。

そのためには、お子様が何に悩んでいて、どうしたいのかを親子でしっかりと話し合い、コミュニケーションを取ることが大切です。
そしてもし、お子様がワキガで真剣に悩んでいるようでしたら、親御様も一人で悩まず医療機関にまずは相談してみましょう。

医療機関によってはワキガの治療だけでなく、子供のワキガのメンタルケアに取り組んでいるところもあります。

そうしたクリニックを見つけ、身体的なワキガ症状を緩和するだけでなく、精神的な面でもお子様をケアしてあげることが出来れば、根本から悩みを解決することへと繋がっていくでしょう。

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