セルフケアでも大丈夫?シミ・肝斑を知って対策を考えよう


顔にあらわれるシミや肝斑……発見すると少なからずショックを受けるものですよね。

ここで注意したいのが、「とりあえず手もとの薬でも塗ってみよう」と安易な治療を選択することです。長期に渡り、適切な治療がおこなわれないと悪化してしまう可能性があります。

また、シミや肝斑は加齢によってあらわれやすいものですが、「年だからしかたない」とあきらめる必要はありません。シミや肝斑のことをきちんと知って、その対策を考えてみましょう。

悩みの種「シミ」「肝斑」を知ろう

女性の肌に関する悩みの一つが「シミ」です。

たとえば、メイクカウンターで「今の悩みは何ですか」という質問を受けたことがある女性は多いと思います。その際、回答の選択肢に違和感なく入っているところからも、悩みをもつ人の多さがうかがえますね。

では、その「シミ」の“正体”をご存じでしょうか。

肌は紫外線や活性酸素から日々刺激を受けますが、そうした刺激から肌を守るためにメラニン色素を生成します。このメラニン色素は通常であれば肌のターンオーバー(新陳代謝)によって、およそ1カ月で押し出されて消えていくものです。

ところが、メラニン色素の生成が多くなったり、ターンオーバーが正常に機能しないと、ターンオーバーで消えずに残ってしまうことがあります。こうして残ったメラニン色素が沈着した状態が「シミ」です。

シミとひとくちにいってもさまざまな種類がありますが、その中でも特にやっかいといえるのが、近年よく聞くようになった「肝斑(かんぱん)」です。肝斑はもやもやとしたシミが額や頬骨の周辺に左右対称に広がります。

この肝斑は、メイクでもなかなか隠しきれないのが難点です。シミは種類ごとに原因も治療法も異なりますが、肝斑の原因は実はよくわかっていません。

30代から40代にかけてできることが多く、女性ホルモンとの関連が指摘されています。

シミや肝斑を防ぐには

shutterstock_515018698

基本の対策として重要なのは紫外線対策です。

前述のとおり、紫外線が肌への刺激となることで、メラニン色素の生成を促すからです。そして、肝斑も紫外線で悪化するとされています。

紫外線対策、日焼け対策というと夏をイメージしがちですが、紫外線対策は1年中必要です。UVカットの日焼け止めやクリームを使用する、日傘や帽子・長袖の服などを活用するなどして、肌に到達する紫外線を極力減らしましょう。

肌が受ける刺激の影響をできるだけ減らし、ターンオーバーを正常に働かせるためには、適切なスキンケアも必須です。

日焼け止めやメイクは肌の負担にもなりますから、洗顔もセットで行いましょう。肌の乾燥はバリア機能を下げてしまう恐れがありますので、保湿も忘れずにしてくださいね。

メラニン色素の生成をおさえる働きのあるビタミンCや、抗酸化作用のあるビタミンEは、シミ予防に効果的です。ビタミンCを多く含むブロッコリーやキウイフルーツ、アセロラ、パセリなど、ビタミンEを多く含むナッツ類やアボカド、胚芽米などは積極的にとるようにしましょう。全体としてバランスのよい食事は大切です。

また、ストレスや喫煙は、活性酵素を増やしてメラニン色素の過剰な生成を引き起こすと考えられます。肌への負担を考えると避けたほうがいいでしょう。

特にストレスは、ホルモンバランスを崩して肝斑の原因につながることもあります。睡眠不足も肌の大敵です。

できてしまったシミや肝斑は治療を考えよう

いくら努力しても、シミや肝斑はできてしまうことがあります。

メイクで隠すなどしてなんとか目立たないようにと頑張っている方もおられるでしょう。美白化粧品でケアし、お肌そのものをキレイにしようと頑張っている方もおられると思います。

しかし、シミの原因はさまざまです。また、肝斑は原因と考えられる要素もよくわかっていません。

間違ったセルフケアではかえって悪影響になってしまうこともあり、注意が必要です。根本的に改善しようと思うならクリニックなどの医療機関で治療を受けることも検討してみましょう。

シミの治療は、薬を飲むものからレーザー照射を受けるものまで、多くの選択肢があります。

また、さまざまなシミのなかで多いのが、紫外線と加齢が影響して起こる老人性色素斑(日光性色素斑)です。こうしたシミには、メラニンの黒い色素に反応するレーザーを照射してメラニン細胞を破壊する治療がすすめられています。

肝斑は治療が難しく、再発も少なくないとされています。そのため、長期にわたって継続して治療を受けなければならないということもあるはずです。

肝斑に適した治療の代表的なものは、トラネキサム酸やビタミンCの内服薬と、美白外用剤を併用するというものがあります。ちなみに、シミでは有効なレーザー治療も、肝斑の場合はかえって濃くしてしまうこともあるので、医療機関で診察を受け、その状態をきちんと見極めて適切な治療を受けることがおすすめです。

おわりに

普段から肌に気を遣う方ほど、シミや肝斑に気づくことも多いですよね。そして、気にするあまり、セルフケアでなんとかしようと考えてしまいがちです。

しかし、誤ったセルフケアは、残念ながらシミや肝斑を悪化させてしまうことがあります。自己判断でどうにかしようと思わず、クリニックで診察を受けてみましょう。

特に肝斑は、その見極めがとても難しく、治療も一筋縄ではいかないことが少なくありません。適切にコントロールしてつきあっていくためには、医師の診察と治療が何よりも心強い味方になります。

関連する記事

01

2017.09.30

タトゥー除去は術後のケアも大切! 注意すべきスキンケアまとめ

昔入れたタトゥー(刺青)が、時を経てから重荷になってしまうことは少なくありません。そんなとき、悩みを解消する味方になるの...

続きを読む

2017.06.30

脂肪吸引なら部分やせも夢じゃない!夏こそ理想的なボディを実現

季節は巡り、夏も刻一刻と近づいています。季節が夏へ向かい、気温が高まるにつれて肌の露出が多くなるものですが、あわててダイ...

続きを読む

2017.06.30

実はできやすいおしりニキビの予防と治療を学ぼう

ニキビといえば顔やデコルテ、背中をイメージされる方が多いのではないでしょうか? しかし、それだけではありません。実...

続きを読む

2017.06.30

その傷跡、消せるかも?夏に気になる傷跡・ヤケド跡はお医者さんに相談しよう

むかし負ってしまったケガの傷やヤケドの跡、手術の跡などを見ると、どうしても気分が暗くなってしまう…そんな悩みを抱えている...

続きを読む

2017.06.30

同じ医療脱毛でも違いがある!「メディオスター」は痛みが少なく効果バツグン

医療機関で受けられるレーザー脱毛は、効果も永久的で安心感の高い脱毛方法です。そんなレーザー脱毛にも、使用する機器によって...

続きを読む